2009年6月17日水曜日

封内土産考④ 埋木灰

封内土産考~埋木灰(うもれぎばい)

埋木灰は地下の亜炭層の含まれていた埋木を焼いて香炉の灰に用いました。香道では最高級の灰とされています。もともと亜炭層に含まれている埋木は炭化しているので、きめ細かい灰がつくれるのでしょう。亜炭層は仙台では青葉山段丘にあり、現状では沢の絶壁に露頭しているようです。層の年代は数百万年前に相当します。

この埋木は採るのは非常に難しく危険ですが、これより古い年代の埋木が、広瀬側の大橋のところで見ることができます。こちらは凝灰岩層に入っています。凝灰岩は昔の溶岩が堆積したものなので、溶岩の熱で蒸されて炭化した木が埋木です。

江戸時代、お金のない武士はこの埋木を家財道具(お盆やたばこ盆など)に細工して小遣い稼ぎをしていました。これが埋木細工で、壊れやすく細工しにくい埋木を器用に手を入れて見事な工芸品にしています。

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近場で一番埋木を見やすい場所といえば「地底の森ミュージアム」です。ここは2万年前の埋没林が発見され有名になったところですが、ここで発掘された樹木が埋木です。今は樹脂含浸され焼いても奇麗な灰にはなりませんが、旧石器時代の林はそれは見事なものです。

地底の森ミュージアム→

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